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コラム

[「運動」=「鍛える」前に必要なこと]#2 人間も動物

理論提唱

白井

2020-04-10

この記事は、連載コラム〜「運動指導」の間違い〜今まで誰も教えてくれなかった「運動」=「鍛える」前に必要なことの第2回目の記事になります。

前回の記事はこちらから↓
第1回は『みんなの願い』

 

人間も動物

人は直立二足歩行ができるようになったことで、動物とは違い多くのものを手に入れてきましたが、本来四つ足であった人間のカラダは、動物と違って負担が大きくなっていることをご存知でしょうか…。

地球上で二本足で立つということは、目に見えない「重力」との戦いが生じます。
常に重力を受け続ける私たちが直立するためには、カラダの重心を足の裏の中心近くで維持する必要がありますが、これは頭部というとても重要で重たいパーツを「重力」に逆らいながらカラダの上で効率良く支えなければなりません。つまり、骨盤の上に背骨と頭がしっかり乗っている状態がニュートラルな姿勢であり、その姿勢がカラダに掛かる重力の負担を軽減させてくれる姿勢なのです。

人間の持つ肩甲骨・股関節は、本来四つ足用なのですが…、

例えば狩猟民族は二足歩行の重力の負担に対し、いわゆる骨盤が正しい位置(ニュートラルポジション)にあるため、筋力トレーニングで抗重力筋が強く発達します。
しかし、私たち日本人は農耕民族だったため骨盤が後傾しやすく、重力に逆らいきれず、肩甲骨・股関節周りが固まり、肩の凝りや痛み、腰の痛みやだるさ、膝の痛み等が発症しやすいカラダになっています。

人間も「動物」であり、「動物」=「動くもの」であるはずが、二足歩行ができたことで(多くのものを得ましたが)、常に「重力」に抗い続けなければならないため、カラダにとっては負担が大きくなり「動きにくいカラダ」になってしまったことを心に留めてください。

 

あなたの姿勢は?

(右側の青い人)がんばって鍛えて良い状態
(左側の赤い人)鍛える前に、気持ちよく筋肉を緩めたい状態

日本人の後傾しやすい骨盤、その状態で固まってしまった肩甲骨・股関節周りのマイナス状態で、筋力トレーニングや有酸素運動をすることは、カラダにとって本当に良いことなのでしょうか。

後傾しやすい骨盤を正しい位置に戻すために必要なこと、先ずは、肩甲骨・股関節周りの固まってしまっている筋肉・腱の柔軟性を取り戻し、可動域を向上させることが「しなやかに動けるカラダ」にするために必要です。本来、エクササイズとは、カラダ本来の機能を考えその機能を取り戻すことにあります。今までの運動指導の常識を見直し、日本人に適した運動指導を確立することが必要ではないでしょうか。

 

本来あるべき「しなやかで動けるカラダ」へ

20代前半までは「生まれたての柔らかい筋肉で覆われた」ナチュラルボディを持っていましたが、年齢を重ねていくと、筋肉は凝り固まり、代謝も落ち、カラダはどんどん退化してしまいます。

人間のカラダは約200の骨で支えられ、骨には約400の筋肉がついています。骨と骨が繋がる部分が「関節」で、「腱」「靭帯」でつながっています。関節がスムーズに動くことで、カラダはしなやかな動きをすることができます。カラダを動かすのはあくまでも筋肉で、その質があらゆる動作のベースになるのです。

人間は、潜在能力の20%程度しか実際に使うことができないと言われていますが、その動かせるパーセンテージが下がるにつれ、カラダが徐々に動かなくなり「0%=死」とするならば、私たち日本人は「筋力トレーニング」で「鍛える」ことの前に、潜在能力を引き出すことが必要なのではないでしょうか。

※潜在能力の20%以上を使える人間が、「運動神経が良い人」や、所謂「アスリート」であったり、究極は「忍者!」なのではないでしょうか・・・。

本来あるべき「しなやかで動けるカラダ」に近づくために、まずは「肩甲骨周り」「股関節周り」の「柔軟性を取り戻し可動域を向上させること」が必要といえるのです!

 

★次回へ続きます。


この記事を書いた人:白井

【プロフィール】

大学卒業後、トライアスロンの実業団選手として活動。引退後、大手フィットネスクラブメガロスに入社。新店舗の立ち上げや店舗立て直しに数多く携わり結果を残す。それらの経験を活かし、現在は、健康寿命の延伸ひいては日本の健康の為に様々な方面で活動中。

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